XESTA 10 YEARS ANNIVERARY | 川原 潤 | XESTAが誇る10年目の集大成

Jun Kawahara

川原 潤

XESTAブランド誕生10周年。そして間もなくブラックスターブランドが誕生しました。

私はライトゲームセクションの立ち上げ当初からロッドやジグヘッド、ワームなどのライトゲームアイテム開発およびテストに携わらせて頂きました。

そして現在のブラックスターは各シーンにアジャストする為、特化したモデルを製作し細分化、そしてシリーズ化され、より軽量に、繊細に、超好感度に!ライトゲームに求められる部分を更に掘り下げクローズアップ。そしてXESTA初トルザイトリングを搭載したTztunedの4機種が産み出されました。現在Tztunedには更に感度を求め繊細なアジングに特化した、S53-SやS510-Sなどのショートレングス、ソリッドティップモデルなどが追加されています。

更にブラックスターの勢いは留まる事を知らず、旅先でも本気でライトゲームを楽しむ為、5ピースパックロッドを1から開発。幾度となく遠征とテストを繰り返し、完成したのは5ピースを忘れさせるほどの綺麗なベントカーブと感度。その使用感は旅先だけではなく普段から使い込みたくなるほどのクウォリティへと仕上がった。ブラックスターシリーズのロッドは各地に配置されたテスターにより実釣テストを繰り返され成熟される。その為それぞれのロッドにはそれぞれの味や旨味、独特な個性を持ち合せている。ライトゲーム全般をライフワークとする私にはブラックスターは欠かすことのできない存在、文字通り”相棒”となってきました。ブラックスターは開発当初からの高い汎用性のコンセプトはそのままにブランクスは徹底的に見直され、グリップ周も一新。第二世代のブラックスター2ndジェネレーションへと生まれ変わり、その高い汎用性と基本性能の高さから2ndチューンジェネレーションはTztunedやブラックスターモバイルへの新基軸となり現在に至ります。そんなXESTAが10周年記念モデルとしてブラックスターの特別モデルを水面下で開発していました。私が当初よりテストを務めさせていたのが高密度4軸カーボンプリプレグを全身にプライしたブラックスターX-Tuned S74 エクストラマルチフリクションです。このロッドの開発コンセプト、それは”The究極の汎用性”です。

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まず、ブラックスターの開発陣とのレングスの選定では3案ほど上がりました。最終的にはS69テクニカルフリクションの繊細さや物理的感度、S78マルチパフォーマーの遠投性能や高い汎用性をバランス良く融合したかった為、レングスは7ft4incに設定しテストを開始。ティップセクションはライトゲームロッドの命であり”潮を釣る”アジやメバリングでは、とても重要なファクターとなる為、この部分のテストには軽量ジグヘッドなどを使用し、僅かな潮流やアジのバイトを感じ、またその回数を重ね、最も慎重に行いました。ベリーセクションにおいてはルアーアクションや通常では弾いてしまう様なバイトを邪魔する事もなく、またフッキングの際は粘り強くトルクフルなバットセクションへとスムーズな荷重移動がされ、大型メバルやアジの硬い上顎をフックが確実に貫きます。既存のブラックスターでは縦横方向のカーボンンプリプレグシートをパイルして形成されていましたが新作のX-Tunedには高弾性の4軸カーボンプリプレグシートを使用し、X状に積層されたカーボンにより、形状復元を確実にアシスト。

キャスト後のブレは最小限に抑えて振り抜き感、キャストアキュラシーの向上に成功しました。しかし単に張りが強いブランクスでは長時間の使用では疲れてしまう為、張りがある中にもパラボリック調の柔軟性を持たせてあります。不意な大物を掛けた際もスムーズに曲がり込み全荷重をバットセクションへと導き、力強く受け止めます。絶妙な弾性のカーボンクロスをプライしている為、粘り強く必要以上に魚を暴れさせず、魚の動きにも瞬時に、そして柔軟に追従し安心したファイトで確実にランディングへと導く事が可能となります。最後に、日常的な釣りや遠征にて実釣テストを繰り返し、尺メバルやカサゴ、アジは勿論のこと、メッキやカマス、ヒラスズキに黒鯛、タチウオ、3号までのエギを使用した秋イカエギングなど多種多様な魚をキャッチしてきました。使用リグも軽量ジグヘッド単体やマイクロプラッキング、アフターバーナーMINIのような小型のメタルジグまでバリエーションに富んだリグを快適に使用できる、まさにXESTA10周年記念モデルとして相応しくライトゲーマーに胸を張ってオススメしたい一本に仕上がりました。

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